信用取引の流れ…

ともぞうです…

信用取引の流れについて解説していきます…

取引の開始

信用取引を利用して取引を始める事を「新規建(しんきだて)」といいます。

現金を借りて株式を買うことを「買建(かいだて)」

株式を借りて売ることを「売建(うりだて)」といいます。

取引の終了

信用取引には制度信用取引と一般信用取引の2種類がございます。


制度信用取引には、新規建日から6か月目応答日迄という

返済期限が有る為、それまでに取引を終了しなければなりません。

一方で一般信用取引は返済期限や金利、品貸料等を

投資家と証券会社の間で自由に設定できる信用取引となります。


無期限信用取引(=一般信用取引)は原則、期限はありませんが

期日が設定されることもございます(※)。

短期信用取引の返済期限は新規建日から14日目となります。

一日信用取引は新規建日の翌営業日が返済期限となり

翌営業日には当社の任意で建玉を決済しますので

新規建日の大引け迄に建玉の反対売買または現引・現渡をお願いします。

期日までの間はいつでも取引を終了する事ができます。

※無期限・短期信用取引は上場廃止、合併、株式併合、株式分割等の事象が

発生した場合や当社の与信管理の都合上、あるいは株式の調達が

困難となった場合等において返済期限が設定される事があります。

買建の終了
買建てた株式を売却、その代金を返済に充てる「返済売(へんさいうり)」

借りていた現金を返済し株式を引き取る「現引(げんびき)」という

2つの方法がございます。

【返済売】は「(決済時の売単価-買建値)×建株数」から諸経費を

引いた金額を受渡して清算(差金決済)されます。

【現引】は借りた現金に金利等の諸経費を加えた金額を支払い

株式を引き取ります。通常の現物取引と同様に引き取った株式は

信用取引の担保に使用できます。信用で買建てたけれど

相場下落で期日までの返済では損失が出そうな場合に

現引すれば長期保有ができますので、相場回復まで待つ事が可能です。

※証券金融会社の規制等により、現引の受付が停止される場合があります。

売建の終了
売建てた株式を買戻して返済に充てる「返済買(へんさいがい)」

借りていた株式を返して代金を受取る「現渡(げんわたし)」という

2つの方法がございます。 

【返済買】は「(売建値-決済時の買単価)×建株数」から

諸経費を引いた金額を受渡して清算(差金決済)されます。


【現渡】は借りた株式を証券会社に返し、「売建値×建株数」から

諸経費を引いた現金を受取ります。その後、現金を引き出す事もできますし

信用取引の担保や他の現物株式の買付代金にも使用できます。

信用で売建てたけれど、相場上昇で期日までの返済では損失が出そうな場合に

現渡すれば売建てた時の値段で売ったのと同様になります。

ただし、元々株式を保有していないとできません。

併せて信用買いと信用売りについても紹介していきます…

信用買い

信用取引で【買い】をする場合に必要な保証金と注文後のお金や株式の流れについて図を使って説明していきたいと思います。

ここでは保証金が60万円差入れられている設定としていきます

信用買

保証金の内訳は現金40万円と時価25万円の株式とします。

このように通常、株式等の有価証券も保証金として認められます

保証金として差入れられる株式等は代用有価証券と呼ばれます。

現金であれば100%保証金として認められます。

代用有価証券は各証券会社が定めた【掛】と呼ばれる保証金換算率によって

保証金として評価が決まります。ここでは上場株式の掛目を80%とします。

よって、このケースの保証金の金額は60万円(40万円×100%+25万円×80%)ということになります。

委託保証金を30%とするとこの図の投資家は保証金の約3.3倍の200万円迄の信用取引が可能です。

※手数料、諸経費は考慮していません。

それではこの投資家が現在差入れている保証金を最大限に生かして200万円の信用買いを行った事例でお金と株式の流れを見ていきましょう。

まず、この投資家から(1)のように【時価200万円の株式を1株買う】という信用買い注文が出たとしましょう。

証券会社は(3)の様に株式市場にこの注文を取り次ぎます。ここで(1)から(3)へと番号が飛んでいますがそれは(2)として証券金融会社の存在が出てくるからとなります。

証券金融会社とは証券会社が投資家から信用取引の注文を受けて約定した時に十分な資金や株式が無い場合にそれを証券会社に貸出す事を専業としている会社です。

信用買い注文が約定した場合は証券会社は自己融資と言って、自己資金を投資家に直接貸出す場合と証券金融会社から資金を借り、その資金を投資家に又貸しする場合があります。

図で証券金融会社から出ている(2)の矢印はこの「又貸し」のパターンがある事を示しています。

信用買い注文が約定すると証券会社は売り手に(3)の様に現金200万円を渡すと同時に(4)の様に株式1株を受取ります。

しかしこの株式は現物取引と違い投資家は受取らず証券会社が自己融資をしている時には証券会社に証券会社が証券金融会社から資金を借りて又貸ししている時には、(5)の様に証券金融会社に決済される迄担保として預けられる事になります。
無期限信用取引一日信用取引の場合は(2)(5)の部分を証券金融会社では無く証券会社が行います。

【信用取引の慣用句】

信用買いの事を「カラ買い」あるいは「買建(かいだて)する」等と言います。

信用売りの事は「カラ売り」または「売建(うりだて)する」といいます。

また信用取引した時点の株価の事を「建値(たてね)」といい株数の事を「建株(たてかぶ)」あるいは「建玉(たてぎょく)」等といいます。

信用売り

信用売りの場合の株式とお金の流れを説明していきます…

保証金は買いの場合と同じく62万円が差入れられている設定としています。

それでは投資家がこの保証金を最大限に生かして200万円の信用売りを行った事例で見ていきましょう。

※手数料、諸経費は考慮していません。

信用売

まずこの投資家から(1)の様に「200万円の株を1株売る」という信用売りの注文が出たとします。

証券会社は(3)の様に株式市場にこの注文を取り次ぎます。(1)から(3)へと番号が飛んでいますがこれは信用買いの事例と同様で(2)に証券金融会社の存在が出てくるからとなります。

信用売り注文が約定した時には大半が証券会社は証券金融会社から株式を借り、投資家に又貸しする事になります。

信用買いの場合は投資家から「○○という銘柄を買いたい」という注文があっても、証券会社自らが、お金を貸す自己融資である程度対応できます。

ところが信用売りの場合は、投資家に「○○という銘柄を売りたい」と言われても証券会社がその株式を予め用意しておくことは難しい為、ほとんどのケースで証券会社は証券金融会社を使って投資家に株式を又貸しする事になります。

信用売り注文が約定すると証券会社は買い手に(3)のように1株の株式を渡し、同時に(4)の様に200万円の現金を受け取ります。

しかし、この現金もまた投資家の手元には来ません。証券会社が自己融資をしている時には証券会社に…証券会社が証券金融会社から株式を借りて、又貸ししている時には(5)のように証券金融会社に、決済されるまで担保として預けられる事になります。

信用取引の流れから信用買い、信用売りについてまとめてみました。

お読み頂きありがとうございましいた。

今後とも当ブログを宜しくお願い申し上げます。

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